医療法人社団 天祐会 皮膚科形成外科グループ

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第115回日本皮膚科学会総会に参加してきました。

2016年07月12日(火)


こんにちは。琴似タワー皮膚科形成外科 院長の宮本です。

先月の6月3日から5日に国立京都国際会館で開催されました第115回日本皮膚科学会総会に参加してきました。



私は仕事の都合にて6月4日の朝に新千歳空港から関西空港に飛びたち、
会場には同日の午後に到着致しました。



当院でも非常に悩んでおられる患者様が多い尋常性座瘡(俗に言うニキビ)、酒皶(俗に言う赤ら顔)の教育講演を拝聴してきました。座長は尋常性座瘡加療の第一人者として御高名な虎ノ門病院 林 伸和先生でした。(虎ノ門病院と言う名前。名前だけで病気が治りそうな感じがしますよね)

今年、尋常性座瘡の治療ガイドラインが改訂になりました。その要点も含め、大変勉強になる教育講演でした。



尋常性座瘡(俗に言うニキビ)は簡単に説明しますとアクネ桿菌と言う皮膚常在菌の増殖が
症状増悪の一因になっています。



今まではアクネ桿菌の繁殖を抑える抗生剤の外用、内服加療が主流でしたが抗生剤はきちんとした加療をしなければ必ず耐性菌を生じます。
現在は抗生剤の外用だけではなく、アダパレン、過酸化ベンゾイルと言う抗菌作用とは異なる経路でニキビ治療ができる薬剤が新たに販売されています。



当院でも積極的に尋常性座瘡ガイドラインで推奨されている加療を行っております。
但し、尋常性座瘡酒皶は改善に時間がかかる症例が多いです。(重症度によって改善期間はもちろん異なりますが)また現状の保険内診療で改善が乏しい症例も残念ながら存在します。



そのような症例に関しましては患者様と良く相談した上で保険外診療にはなりますがケミカルピーリングやビタミンCやトラネキサム酸のイオン導入加療、強い炎症後のニキビ瘢痕に対してはCO2レーザーによるフラクショナル加療も行っております。(炎症後のニキビ瘢痕は残念ながら保存的加療では改善はなかなか難しいです。ここに至る前に早期に治療を行い瘢痕形成させない様にするのが理想と私自身は考えております)

色々な治療選択肢がありますので悩んでいる患者様がおられましたらお気軽に1度当院を受診して下さい。



琴似タワー皮膚科形成外科 院長 宮本章弘拝